韓国のCPIから見る国際金融のトリレンマ


韓国は10月の前年同月比でCPI上昇率が4.1%と高い水準になり、インフレターゲット3%+-1%超え利上げ観測となっている。


インフレ率は高くなったのは、固定相場制に近い意味を持つ、自国通貨売り介入をしたために独立した金融政策を半ば放棄していたためだろう。
韓国は自国通貨切り下げをして、輸出促進するために為替介入をしていると言われているが利上げによってウォン高圧力となる。
為替がファンダメンタルズで決まるとものと仮定すれば、なお為替介入を続けてもあまりレートが動くとは考えにくい、あるいはインフレ圧力となるだろう。


人民元問題も根っこは同じだろう。韓国、中国が通貨安競争に参戦しているというならばアメリカも参戦してデフレを脱却したらどうだろうか。バーナンキ議長も従来はインフレターゲット論者であったはずだ。いち早く取り入れて、インフレ率が上がってきた韓国中央銀行を見習ったらどうだろうか。


以前から日本やアメリカの低金利政策が世界をデフレにしていると主張する人々がいたが、新興国を中心としてインフレ率が上昇し景気が過熱気味であることからも、彼らの主張に根拠は乏しい。