日銀が潜在成長率を低く見積もる理由

日銀は潜在成長率を低く見積もり、需給ギャップを過小評価し、デフレ圧力を見誤り(或いは意図的に)デフレ脱却から抜けだせないでいる。


そこで潜在成長率をなぜ低く推計し失敗しているのか日銀のモデルQ-JEMを見てみる。
Q-JEMにはGDPギャップの推計としてGDPギャップと潜在成長率の新推計を利用しているのでさらに詳しく見てみよう。


新推計のポイントは
・コブ・ダグラス関数を利用
・最大概念の潜在投入量から平均概念の潜在投入量への変更
・資本ストックを民間企業資本ストック統計からJIPベースの資本ストックへの変更
・労働投入ギャップにおける景気循環を無視して構造問題としている


さらに平均概念は失われた10年のデータを利用しているために、低い平均となっている。
(もし失われた10年が構造的なショックで潜在成長率だったとすると「失われていない」)

労働投入は注11で論文でも指摘しているとおりに景気循環を無視してすべて構造的な問題としているために低く見積もられる結果となっている。


以上のように、恣意的に潜在成長率を低く見積もる変更し、前提をおいているために従来の需給ギャップと新推計の差が6%ともなっている。
GDPに直せば約30兆円の乖離となっていて決して無視できる額ではないだろう。