2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

失敗の責任をとらない組織

先日、日本銀行は展望レポートを発表した。 今回の注目点は、政策委員の物価見通しを外したことである。 7月時点との差は以下の通りである。(http://www.boj.or.jp/type/release/teiki/tenbo/gor1010a.pdf) 日銀は事実上、デフレ脱却時期を先送りした事にな…

岩本康志教授の『バーナンキの背理法』批判

岩本康志教授は『バーナンキの背理法』を違法な極論と批判している。 バーナンキの背理法のもう一つの使い方は,「何をやってもインフレは起きない」という極論を論破するものらしい。こちらの極論はまともな金融政策の議論には何も関係ないので,政策の議論…

白川総裁の人口デフレ論

金子洋一参院議員が参議院財政金融委員会で白川総裁に対して質問に立った。 そこで白川総裁は人口デフレ論を展開している。 ○参考人(白川方明君) お答えいたします。 現在、日本経済が直面している問題、様々な問題に直面しておりますけれども、一つは物価…

元財務官榊原英資の市場の否定

榊原英資は新報道2001のVTRで以下のように述べている。 介入は失敗。中途半端な介入はすべきでない。成功するための条件がいくつかある。一つは円・ドルで介入するなら日米の協調が出来ていること。そういう条件が出来ていないといけない。 どうも政治家がし…

世界通貨安戦争に参戦せよ

G20財務相・中央銀行総裁会議では世界通貨安競争について議論されている。 さすがに、経済学者で通貨安競争が悪いことだと述べている記事はまだ見ていないが(見ていないだけかもしれない)メディアは、通貨安競争や戦争と煽っている。 なぜ通貨安競争は悪い…

政府債務は返済の必要があるのか

土居丈朗教授はアゴラにて だから、政府債務は返済しなくて良い、という見方や態度は禁物 (http://agora-web.jp/archives/1108959.html) と書いているが、その前段の論理があまりにも飛躍していないだろうか。 そもそも、政府債務は返済しなくて良い、という…

実質ゼロ金利?

日本銀行は5日に実質ゼロ金利政策を発表した。 しかし、これは本当に実質的にゼロ金利政策なのか? Fedを真似たものと思われるが、そもそも日本銀行はゼロ金利は短期金融市場の機能低下を招くと説明していたのだが、今回の措置はどう説明するのか。 そして、…

藻谷浩介氏の正体

VOICE11月号では、「デフレの正体」の著者である藻谷浩介氏が反マクロ本と批判されていることに弁明している。 私は、「いま起きているのは、クルマや家電、住宅など、主として現役世代にしか消費されない商品の、生産年齢人口=消費者の頭数の減少に伴う値…

岩本康志教授のリスク資産とは何か

日銀の5日の金融政策の変更について、量的緩和は効果がないというと主張しつつ、これ以上の緩和はハイパーインフレにつながると唱える人たちは、twitterを中心にどう反応するか注目していたのだが、筆頭でである池尾和人氏や池田信夫氏はコメントしていない…

サマーズ元財務省長官「So what?」

デキビジでは勝間和代氏と竹中平蔵氏が対談していた。 そこで竹中氏が日銀の幹部とサマーズ財務長官との朝食での会話を披露している。 サマーズ財務長官が辞めた後、私が経済財政担当大臣だった時に日本に来て、日銀の幹部のかと三人で朝食をしたことがある…