小野理論のケイジアンモデル

サンデーフロントラインでは、若干ながら小野理論は海外の雇用になるのじゃないとかと指摘されていた。

小野氏は

海外に流れて構わない。直感的に言うと、海外に流れた分は海外に日本の購買力を渡したということ。これは日本の国内産業に対する需要になる。

と反論していた。

サンデーフロントラインの出演者には経済学者がおらず、その場で反論できない点は役者不足であり残念だった。

そこで小野理論を見てみる(http://www.iser.osaka-u.ac.jp/library/dp/2006/DP0673.pdf)


そこではyd = c + i + g + z − tということである。

NXがない。これは閉鎖経済を意味する。
確かに鎖国であった江戸時代では正しいだろう。

そもそも財政出動の効果はマンデルフレミングモデルによって否定されたはずである。
中国が財政出動としてリーマンショック以降成功している部分は為替が事実上固定相場であり、管理されていたことが大きいのである。

事実、日本は円高ではないだろうか。
日本に使われていないお金があるのだろうか。銀行が投資先としてなく国債を買っているという議論があるが、長期金利は1%に迫っており、これは実質金利を下げると同時にリスクプレミアムを下げ投資しやすい環境をつくっているのである。


繰り返しになるがこういった議論がなされていないことは非常に怖い事実である。なぜならばそういった議論なく菅さんとしてブレーンとして日本経済に影響をもたらしているからである。
是非とも小野氏と経済学者が公開の場で討論していただきたい。テレビであっても経済諮問会議のような場でも構わない。
個人的には竹中氏と対談がみたいものであるが…