小幡績氏の「リフレ派の終焉」の怪

小幡績氏がリフレ派の終焉という記事を書いている。

何が終焉なのか?
全体的に起承転結がよくわからない文章なのだが、私が推測すると氏の主張はこうだ

財政問題が最優先であり、デフレ、リフレなどの問題は優先度は低いから、みんなリフレなんてもう忘れた」
ということだろう。


氏は

つまり、欧州の問題は、財政問題であり、それがバブルによるものであったにせよ、政府の無駄遣いであっても理由は関係ない。赤字が残っており、それを解決するには、地道に返す以外に方法はないということだ。そして、それが明らかになったのが、今回のアイルランド問題であり、これは古くからの基本的な真実を再確認したイベントで、その基本を忘れていた世論、マーケットにとっては勉強になったと言う意味でプラスのイベントだったのだ。

この真の問題を前にしては、デフレ、リフレなどという問題は、得体の知れない、触れない、そして論理的でない問題として忘れられるだろう。真の問題は、雇用問題であり、為替問題が為替自体の問題ではなく、中小企業が壊滅するという問題であるのと同じだ。

しかし、デフレと財政の問題は当然のごとく切って離せない問題である。
当然のごとくインフレは、インフレ税によって債権者から政府への所得移転をもたらす。
また、経済成長は自然税収増となり財政再建に寄与する。

デフレ下では名目経済成長を阻害する。短期的にもフィリップス曲線は依然として有効である。


小幡績氏は以上のような経済の初歩的な理論を理解していないのだろうか
リフレ派批判のための文章としか思えないが、彼が以下のように書いた事実は生涯残るだろう。

この点からは、リフレの議論は最悪だ。デフレは問題の本質ではなく、結果として出てくる現象であるから重要性は低く、リフレという手段は最悪の手段で、経済を悪くするからだ。