日銀レビューの信頼性『わが国の消費者物価指数の計測誤差: いわゆる上方バイアスの現状』より

12日に総務省からCPI改定が発表され0.5−0.8ポイントの下方修正となった。


多くの識者がこの上方バイアスを予想し、デフレはさらに深刻ではないかと訴えているが、日本銀行の中長期的の物価安定の理解では1%と上方バイアスを考慮すればわずかインフレ目標となっていた。
また2006年には0%になっただけで量的緩和解除したが、後日の改定で当時はデフレだった事が判明した。


では、日銀が上方バイアスを無視し続ける理由はなんだろうか
白川総裁も講演でよく引用する日銀レビューでは上方バイアスについての論文がある。


結論を見てみよう

おわりに
本レビューでは、わが国CPIの計測誤差の源泉とその現状について検討した。CPIは、2000年基
準改定において、指数精度の改善に向けて意欲的な対応がなされた結果、上方バイアスも縮小している。このため、上方バイアスの存在自体は、物価情勢の判断にさほど大きな影響を与えるものではなくなってきていると考えられる。

現実はどうであっただろうか?
日銀レビューと日本銀行職員の程度はこんなものである。


上方バイアスの民間予想があったにも関わらず、日銀は日銀レビューを根拠に上方バイアスはないとし、総務省のCPI改定後にそれを受けて一層の金融緩和がなされたら、
『too little, too late』の証拠である。