ECBの質的緩和

ECBは各国の中銀が国債を買い取る非伝統的金融政策を不胎化すると発表した。
FRBの信用緩和政策は格付の低い資産を買い取ると同時に非不胎化し、中銀のバランスシートも拡大した。
BOJの量的緩和は質は変えずにバランスシートを大きくした。

今回のECBの措置は物価に影響を与えるmonetary政策ではなくliquidity政策なのであり、ECBの政策金利は1.0%とゼロ金利制約にもなっていない。

裏を返せば、ユーロがドルや円に対して切り下がり、インフレ圧力があるとともにECBが適切な金融政策を行ってきた結果であり、デフレで苦しむ我が国とは違う状況である。

しかし、ユーロにはまだ懸念がある。ギリシャは通貨を切り下げることが出来ず、縮小均衡予算を余儀なくされる。ちょうど同じような国がある。ユーロに対する自国通貨の切り下げを拒否し縮小均衡予算を組んだラトビアである。ギリシャはデフレになりラトビアと同じような道を辿るのではないだろうか…