IMFより国税庁?

白石さゆり慶大教授がフジテレビの新報道2001ギリシャ汚職が多く税の捕捉率が悪いと言っていた。
Lars P. Feld and Friedrich Schneiderの"SURVEY ON THE SHADOW ECONOMY AND UNDECLARED EARNINGS IN OECD COUNTRIES"の研究ではOECD諸国の影のGDP、つまりアンダーグラウンドマネーが推計されているので比較してみる。


ギリシャは突出して高く、GDPの約25%である。ギリシャGDP約34兆円として、25%から日本並の10%に引き下げれば15%の5.1兆円。
もし仮にこのアンダーグラウンドマネー5.1兆円に実効税率として30%かければ1.53兆円にもなる。ギリシャの国家予算は約15兆円、収入は約11兆円である。財政赤字は対GDPで現在マイナス12%であるが、税収が1.53兆円増えれば財政赤字は対GDP比4.5%も改善することになる。

もちろん急にできることではないが、年金の受給条件変更や公務員給与削減などIMFによる痛みを伴なう改革よりも税の捕捉率を高め、きちんと税をとることで市場の信認を得たらどうだろうか。アイルランドを除いたPIIGSも影のGDPは高いので、PIIGS諸国は他山の石としたらどうだろうか