サンデーフロントライン 竹中平蔵VS大塚耕平

中川秀直先生のブログ(http://ameblo.jp/nakagawahidenao/entrylist.html)でも触れられているが、発端は政府が衆議委で郵政改革法案をわずか6時間の審議で強行採決したことにある。

なおかつ、大塚耕平副大臣が委員会で経営シミュレーションを提出しろという答弁に対し「当時の政府は経営シミュレーションを出していない」と答弁したことを虚偽答弁だと高橋洋一氏、竹中平蔵氏、中川秀直氏が主張しているのである。


日曜日のサンデーフロントライン竹中平蔵氏と大塚耕平副大臣の間で直接対決があった。全文のメモはあるがここでは、ポイントを抜粋し、全文読みたい方には個別に対応させていただくとして省略する。なお、一字一句は正確ではない。


竹中
私は衆院だけで850回、参議院も合わせて1500回答弁して、日米安全保障条約並の民主党は要求した。異常とみんなが認めている。
これは国会が決めたことで行政府と違うと言うが、与党と行政府は一体として運営すると民主党は掲げてきた。この問題は中身も重要だが要は説明責任。6時間ではできない。
加えて政府はこの結果、経営がどうなるかというシミュレーションを出していない。私たちは出した。それに対して強行採決の直前におかしいと言ったら、大塚さんが「小泉内閣の時も出していない」と言った。これは虚偽答弁。

大塚
竹中さんが出したという方が事実に反する。5月14日に私のクレジットで私なりの経営に関して今後どのような影響が出るかということは出した。竹中さんの出したといっておられる「骨格経営試算」これは残念ながらなんて書いてあるかというと、「これは一定の前提でおいて計算したもので郵政民営化準備室が出したものではない」と書いてある。

竹中
まずこの郵政の問題に関しては、私は当時郵政民営化担当大臣だから政府を代表していた。代表する担当大臣が事務方に命じてシミュレーションを作成する明示を出した。そして、その案は大臣室で検討されて、大臣の了承を得て総理大臣に説明をして公表して民主党の要望に基づいて国会に出している。
私は「政府の骨格経営試算にご説明申し上げます」と言って大塚さんもそれについて質問している。全然言っていることが違う。

大塚
だから私は政府の骨格経営試算がそういうものだろうと思って、当然引き継ぎましたので調べた。そして政府の骨格経営試算は郵政民営化準備室が出したものではないないと書いてあった。

竹中
民営化準備室のクレジットで出して、何よりも政府の責任者が総理に出しているものを政府のものではないということは議論が成り立たない。

大塚
了承したものであるならば、なぜ郵政民営化準備室が出したものではないと書いたのかということ。

(中略)

竹中
ただ、ひとつは政府そういうもの(経営シミュレーション)を出していないというのは虚偽。

夏野
それは出している。

竹中
何かのガセネタをつかまされた。

大塚
でもなぜ政府の資料だと言われなかったのですか?

竹中
表に書いてある。政府の資料だって私は国会でも言っている。それ以上の説明はない。
大塚さんの政治生命のために早く訂正される方がいい。

私は大塚さんがそんなことを言ったのを聞いて、永田さんのガセメールの事を思い出した。

大塚
そんなことはないです。ここに書いてあることを僕は言っているだけですから。

夏野
それは有価証券報告書にも将来の予測を株式会社はみんな発表するけども、それで経営が束縛されるわけではないと書かなきゃいけない。

つまり、大塚耕平副大臣は骨格経営試算のP3にある『税制や委託手数料などを含めすべての前提条件については、政策意図や経営判断とは一切無関係であり、郵政民営化準備室として決定したものではない。』(http://www.yuseimineika.go.jp/yuushiki/dai18/18siryou.pdf)
という一文を誤解している。
夏野氏が指摘するように株式会社は前提で経営が縛られることはないために、注意書きをしているのである。何よりも大塚氏は「税制や委託手数料などを含めすべての前提条件については」という主語を見落としている。

また表紙のクレジットには内閣官房郵政民営化準備室と書いてある。