デフレの原因は日銀法の改正?
日本銀行は平成10年の法改正以来は原油価格高騰要因でしか物価上昇率を上げることが出来ていない。(97年は消費税の増税によってCPIは上昇している)
旧日銀法のスリーピングボードと揶揄されていた時代はどうだったのだろうか。
かつてリフレをするにはアルゼンチン人を中銀総裁にすればいいと批判されていたが旧日銀法の時代はオイルショック時の金融政策は間違ったものの、80年代は比較的マイルドなインフレであったとも言える。
これはクルーグマンの「モーニング イン アメリカ」とも共通することである。(http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/08/02/why-is-deflation-bad/)
日本語訳は道草に(http://econdays.net/?p=403)
こうした観点からみるとやはりリフレには日銀法改正が必要ではないだろうか。
金融政策に失敗しても5年間は総裁の任を解かれないという日銀法は日銀にとっては居心地よく、「中央銀行の独立性」を誤解しているのである。
そして事実、デフレから脱却出来ていないが日銀総裁はのうのうと給料をもらい、福井前総裁は民間に天下っている。
日銀に物価目標を設定する、達成できない場合には政府が日銀総裁の罷免権を持つといった緊張関係が必要なのである。
改めて考えると池尾和人氏の言うコアCPIで1%を暗黙の目標というのはおかしい話である。
もし明文化する前にも日銀は1%を目標としているなら、明文化前はほとんど失敗していたことになる。
また明文化する前1%よりも高かったとすると、明文化した時にCPIの上方バイアスを考えるとここでデフレターゲットを設定したことになる。
いずれにしろ2%のインフレ目標とした政府との日銀のアコードに期待する。