長期金利の低下と円高が示す日本経済の処方箋
・国債発行による財政出動の余地
⇒長期金利の上昇(マンデルフレミングは事実上の量的緩和では効果なし?)
・一層の金融緩和によるシニョレッジの確保
⇒インフレとなりインフレ税
これを合わせた政策が日銀引受による財政出動であり、まさに高橋是清が行った政策である。
金本位制の離脱=銀行券ルールの撤廃ではないだろうか。
マネタイゼーションを懸念して銀行券ルールをルールを設けるならば、インフレターゲット政策で上下の枠を当てはめたほうが上限だけにルールを当てはめるより遥かに効率的ではないだろうか。
若田部昌澄教授は「日銀デフレ不況」(講談社,2010)の中で
ルール自体は日銀が決めているだけの内規であって、政府との合意があったものではなく、日銀のやりたい放題という感さえ強い。
と批判している。
また、
日銀は経済合理性のない日銀券ルールに固執するあまり、適切な金融政策の運営に失敗しているのだ。
と結論づけている。
まさに銀行券ルールが日銀を自ら呪縛し、日本経済を痛めつけているのである。
また、以前に日銀に取材したところ、銀行券ルールは政策決定会合が定められたものである故、政策決定会合でいつでも捨てることができるという事だった。
一刻も早く政策決定会合で放棄していただきたい。