国際金融のトリレンマで捨てるべきもの

デフレ脱却議連の事務局長である金子洋一参議院議員ブルームバーグのインタビューで為替の水準について述べている。

金子氏は18日午前、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで、為替の水準について「2008年9月のリーマン・ショックまでは1ドル=110円ぐらいだったので110円が望ましいが、介入で持っていけるとは思っていない」と指摘。その上で、現実的な目標として「ついこの間までは95円だったから、そのあたりを目標にするということも考えていくべきだ」との認識を示した。仮に介入に踏み切る場合は、日銀が市場に出た資金を吸収しない「非不胎化介入」とするよう求めた。

(http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=aPbZDREFeGl0)


デフレ脱却議連の活動には敬意を表するが95円と手の内を見せてしまうのどうか。
また110円が望ましいとしながらも95円というの妥協の産物でしかない。

例えば、望ましい潜在成長率は4%だけども、ついこの前で2%だったからそれで良いのかというそうではないだろう。


そこで目標を為替介入ではなく、切り下げて固定相場にするのはいかがだろうか。
偶然にして日本は世界第三位の経済大国に落ちた。ではその日本を抜いた第二位の経済大国である中国は事実上の固定相場制で独立した金融政策を放棄している。


これを理由に経済大国だから固定相場制を批判するということはできなくなった。
また、重要な点は日本はデフレから脱却しインフレが欲しいという点である。


自由な資本移動は維持したまま、通貨を切り下げて固定相場制にすればインフレ圧力となる。
デフレから脱却しインフレ率が高くなりはじめたら変動相場制に戻すという選択肢もあるだろう。


いずれにせよ、金融政策は効かないと言っている中銀に独立した金融政策は必要であるとは思わない。
また為替介入を使ったもう一つのリフレの手段としては、為替のターゲットを決めずにCPIが1%になるまで無期限無制限に非不胎化介入するのも良いだろう。