日本銀行ワーキングペーパーシリーズから見る人口デフレ論

日本銀行ワーキングペーパーシリーズでは、日銀の公式見解とは関係がないというクレジットがあるのものの、『わが国の人口動態がマクロ経済に及ぼす影響について』研究されている。
(http://www.boj.or.jp/type/ronbun/ron/wps/data/wp03j01.pdf)



そこで、人口減少が経済成長率に与える負の影響は最大で0.5%である。
デフレであった03年はごくわずかであり、05年までは負の影響が減少しているので、白川総裁の言葉どおり「人口デフレ」であるならば、この期間はインフレになっている必然性があったが、現実はそうではない。
まして、09年、10年も同様である。


実は、これにはもう一つの数字のトリックがある。25年で途切れているが、この25年こそ高齢化率のピークとも言われている。


更に注目すべき点は、この論文は2003年の発表であるが、リーマンショック後に日本銀行が発表した潜在成長率0.5%と奇妙な一致をしている。