日銀は踵を返しのか

白川総裁の恩師である浜田宏一米エール大学教授がブルームバーグのインタビューに超えている。

浜田教授は過去10年から20年、「日銀には金融政策で円高やデフレに立ち向かえることに対する認識が非常に薄く、いわば金融政策は効かないという『天動説』の下で政策を正当化してきた」と指摘した。

その上で、今回は「金融政策を使えば、円高やデフレが少なくとも直るかもしれないという前提で金融政策の方向を転換する、ということを総裁も含めて日本銀行が言うようになった」と述べ、こうした姿勢の転換は大いに評価したいと語った。

(中略)

浜田教授はこうした緩和策と決めたあとも、「現実には円は安くなっていないし、デフレ傾向も直っていない」とし、「今まで間違った方向に向いて歩いていた日銀が少し踵(きびす)を返した程度で、まだ具体的成果が出ていない」と指摘。日銀の対応は「Too Little(小さ過ぎ)、Too Late(遅過ぎ)だ」と語った。

(http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920015&sid=alesn1QEA3qI)


日銀はバランスシート上に新しい基金をもうけて、事実上銀行券ルールを撤廃した。
今まで、日本銀行の政策を擁護してきた経済学者は、一斉にそれは財政政策だと批判始めた。
彼らからしたら、日本銀行に裏切られたという思いがあるのだろう。


日本銀行は浜田教授の仰るとおり「踵を返した」のかもしれない。
しかし、浜田教授が指摘するように額が小さい。過去の政策の過ちを取り返すためにも走ってもらいたものである。