スタグデフレーションとスタグフレーション

スタグデフレーション(不況+デフレ)とスタグフレーション(不況+インフレ)を比較する。

まず、政府と日銀の役割分担を考える。

主に政府は景気(潜在成長率)に、日銀は物価の安定に責任を負っている。



スタグデフレーションの時には、政府も日銀も政策を失敗している。

スタグフレーションの時には、政府は失敗し、日銀は2%程度の正のインフレ率だとすれば目標を達成している。





よく、日銀の本音は政府が潜在成長率を引き上げずに改革を先送りにし、日銀に責任をなすりつけている。日銀に改革を先送りにして膨らんだツケである国債を買わせようとしているという議論がなされる。



しかし、政府は国民が選んでいるが、日銀は官僚組織であり国民が選んでもいないし罷免することも出来ない。まして、国民の代表である国会ですら日銀正副総裁と審議委員を罷免することはできない。三権分立の外にあるにも関わらずである。



そして、過去16年間、政府の改革を先送りを理由に官僚組織としてサボタージュして、デフレを誘導し国難に至らせた。それが日銀=関東軍説である。



やはり、ここでスタグフレーションとスタグデフレーションを違いから考えてもデフレの根本の原因は日銀のガバナンスである。



よく暗黒物質による日本のデフレが言われる。もし暗黒物質論に立った時に、諸外国と違う暗黒物質と言えば日本銀行のガバナンスではないだろうか。