歴代日銀総裁の打率

高橋洋一教授が日銀総裁の打率に言及していた。
定義としては物価安定の理解の通り総合CPIが0-2%である。
ただし、これまでも指摘してきた通りこの数字と総合CPIの使用については適切とは考えていないが、ここでは日銀の理論通りとして使う。
また、金融政策についてはラグが考えられるが今回は無視した。


では、98年4月から速水優総裁、03年4月から福井俊彦総裁、08年4月から直近の10年11月白川方明総裁の期間として計算する。
データはOECDから前年同月比、なお直近二ヶ月にはたばこ増税等の影響からプラスになっているが数値はそのまま利用した。



福井総裁の打率が比較的高いことがわかる。今回はエネルギーや食料を含んだ総合CPIを利用している結果だろう。
そして、もう一つ導ける結論としてはやはり2006年の量的緩和解除は拙速であったおいうことである。

また、金融政策のラグを考えると白川総裁の期間は打率は最初の部分はなくなることになる、なお低下することとなる。また、2010年はたばこ増税の影響で総合CPIが上昇している。


速水総裁と福井総裁を比較すると量的緩和にはやはり効果があるといえるだろう。


白川総裁のパフォーマンスが良いとは到底言えないだろう。
今からでも名誉挽回して名バッターになることを期待する。そのためには言うまでもなく少なくとも量的緩和が必要だろう。


また、もう一言を加えると、やはり0-2%という数値目標よりも
諸外国並の2%を中心とした1-3%が適切なのではないだろうか。日銀法改正によって政府が目標を設定すべきだろう。