池田信夫さん!当然、円高は日銀が止めることが出来ます。

また「経済学者」の池田信夫さんがよくわからないことを書いている。

いずれにせよ、この円高を日銀が阻止することはできない。図2(左目盛は逆)でも明らかなように、日銀は2009年から一貫してマネタリーベースを増やしているが、為替は逆に円高(ドル安)になっている。これはゼロ金利状態では日銀がマネーストックをコントロールできず、したがって物価も為替もコントロールできないからだ。だから「非不胎化介入」も不胎化介入と同じである。「日銀が何もできないというのはけしからん!」などと怒ってみても、できないものはしょうがない。

(http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51690628.html)


円高は日銀が阻止することが出来ないと言っているが100%誤りです。
独立した金融政策を犠牲にすれば1$=120円で固定することさえ可能です。


国際金融を学んだ方ならほとんどの方がご存知だと思いますが、
国際金融のトリレンマ(トリフィンのジレンマ)というものがあります。


3つの中から2つの政策しか追い求めることは出来ません。
・独立した金融政策(利上げや利下げ)
・固定相場制(1$=360円や人民元をドルに固定している状態)
・自由な資本市場(通貨を自由に国外に持ち出したり、換金できること)



もし百歩譲って中央銀行円高を止められないとしましょう。
中国はどのように人民元をドルに固定しているのでしょうか。
また、みなさんのご記憶にもあるかと思いますが、1$=360円の時代がありました。その時代にはなぜ日本銀行円高を止め、かつ円安にもならず1$=360円に固定できたのでしょう。


もちろん、トリフィンのトリレンマから選択すればいいだけです。
また、為替レートの決定要因は、金利平価説、購買力平価説など様々ありますが、自国のマネタリーベースと為替レートのみで為替レートが決定されるという理論はかなり特殊でしょう。あのグラフが何を意味しているのか理解できません。


こんな初歩的な経済学ですが、自称経済学者が誤った論説をまき散らしていることは悲しい限りです。