実質金利の推移

期待インフレ率の概念が理解出来ないために、流動性の罠で金融政策は限界だ、無効だという人が多いので、実質金利の推移を計算する。


名目利子率=実質金利+期待インフレ率というフィッシャー方程式というものがある。
このフィッシャー方程式と期待インフレ率を近似するBEIとコールレートから実質金利を出してみる。
期待インフレ率とは、市場が予想する将来のインフレ率である。
潜在成長率は日銀の展望レポートから引用する。
また、潜在成長率=均衡実質金利=自然利子率である。



リーマンショック以降は、実質金利>自然利子率の状態が続いている。
直近になって、BEIが0%近辺まで上昇したものの、また下落傾向でありマーケットはデフレ予想である。


そのため、実質金利が下がりようやく自然利子率>実質金利と逆転しつつあったものの逆戻りしてしまった。


金融政策で期待インフレ率を上昇させ、実質金利<自然利子率とならなければ、デフレ脱却、デフレギャップの解消とはならない。